MH900eは21世紀を代表するバイクか?
 900SSは次世代のデザインだとは思うが,916から始まる一連のデザインとは一線を画していると思う。40歳を過ぎてだんだん欲しいバイクが無くなってきていた。そこに,忽然と現れたMH900e.正直,しびれました。これを買わないと後悔するような気がしました。そして,待つこと1年,ようやく生産を開始したようですね。あと,1年待てば自分のところにも来ると思うと現実味を帯びてきました.
 しかし,あのバッテリーの処理は納得できません。カッコ悪いの一言。全体のイメージをスポイルしていると思うのは自分だけ?何とかしたいなー。と,またいろいろ考え始めました。策はあります。乞うご期待!
 あ,もう一つ。あのシート高だと自分には高すぎて,飛込みスタイルになりそうです。これは何とかなるかな‐。
db4みたいだったら正直乗れないな‐。

2002年2月2日 1237番 箱開け!
ついに来ました.2年間待ちました.これから,自分なりのMHeに仕上ていきたいと思います.
またいでびっくり,予想通り,片足しかつきません.916よりも足つき性が悪いなんて!ションボリです.
MH900e
プロトタイプ.これを見た瞬間,決めました.db1のときと同じ
2年ごしで伊太利亜国からやってきた.
1237番が見えます.

スマートな箱を開けると,そこにはきれいな車輌が 取り説やスタンドと共にオーナメントも 宇都宮のお店.
6台MHeがあるとちょいと壮観!
こんな素敵なネームプレートがついてくるんですね.1237番でした.
2002年3月31日 1237番エンジン降ろす?!
そうなんです.エンジンを降ろしちゃいました.db1が1万3千kmで逝きました.ベベルも1万2千kmでヘッドOHしました.つまり,DUCATI2バルブ1万5千kmもたない説!です.そこで,最初から各部のあたりのチェックとセンタ出し,そしてバルブシートの密着性向上と,メーカ出荷時よりも厳密に精度管理してから乗り出そうと思いました.さてその途中経過です.タペットクリアランスを取りやすくするためのクリップをつけたり進化しているところもあれば,ロッカーのセンター出しが甘かったり,燃焼室にバルブシートが段段に張り出していい加減なところもあります.このあたりを修正してクランクのセンタも出しながら組上げます.今回はここまで.

エンジンを降ろしてダミークランクケースで車体を仮ぐみしました.

後ろから見たところです.ヘッドがないとシンプルですね.

車体の向こうにはエンジンが見えます.

ヘッドをバラス途中です.F1の時代より進化してますね.

意外にバルブシートと燃焼室には段差があります.シートカットやり直し.
2002年4月13日 1237番納車整備!Part 1
これまでやりたいと思っていたことを新車のうちにやってしまおうと思い,最初から組みなおしました.これが結果的に安上がりなことは,今までの自分の歴史が物語っています.それから,ここで修行したことをdb1やMHRを始め,水冷系にも活かせますしね.
その過程を少々載せます.
分解した
エンジンパーツ
コンロッドのクリアランスも重要

イタリア人の
落書きと漢字の
ミスマッチ

このクリアランスに
ドキッ!

メインベアリングが
イギリス製とは...

バランス取りされた
証拠の色
これからエンジンの
組立て


ミッションはクロス
なんですね.
セミ鍛造のピストンの重量差3.5g!
ここまでくれば
後はシリンダとヘッド
2002年4月13日 1237番納車整備!Part 2
4月20日のミーティングに間に合うのかなーと少々心配になりましたが,師匠の早業で順調に組みあがっていきました.ドカティの2バルブ空冷エンジンはシンプルなので組みやすい印象ですが,シムに始まりシムに終わるような印象です.シムを持っていないと各部のセンタが出せない.新車のときから,こんなにずれていていいのかー?
 組みあがったエンジンを載せて,今度は車体整備です.お約束のバッテリー移設&1個にしました.996用の純正バッテリーを師匠のハンドメイドケースに載せて,ついでにレギュレータも横に並べてタンクカバー内にすっきり収まりました.左斜め前から見た車体は本当にかっこいい!何で最初からこうなってないんだよー?と疑問,不満は募るばかり.その他のパーツはボルトオンだからコメントなし.

ヘッドを載せた
エンジンは
車体とドッキング
エアクリボックスを
取り去り
K&Nフィルターを

996純正バッテリーをレギュレータと
特性トレイに装着

すっきり収まった
バッテリー

この角度から見ると
実にかっこいい

お店の前で.
外観からはバッテリーが見えない

兄貴オリジナルの
フォークインナーガードも決まってます.

左側からの姿が
一番好きです


黒いケースの
張り出しも無く
実にすっきり

お隣のMHには
見えて手前のMHには見えないもの
乗った印象
 まだ,140kmしか走っていないので,正確ではないかもしれませんが,
1.まずエンジン
 OHしたエンジンはアイドリングから違います.エンジンをかけた瞬間からその振動のなさ,落ち着きの良さ,全てに上品です.パワー感の無いエンジンですが,抵抗無く回転が上昇します.MHR900のハイコンプ+FCRのトルク感が感じられませんが,ノーマルマフラーだし,今後のセッティングに期待です.一番良かったのは,ミッションのタッチです.スッと入ります.
2.車体
 軽いですね.db1とまでは行きませんが,ダンボール1箱分のパーツを取り去り,バッテリー1個減ったので,ねらいどおりの軽さです.あと,軽量なフルエキ,マフラー,ホイールで決まりでしょう.しかーし,これに多くを期待してはいけません.始めは,低中速あたりはお水系を食えるかなという期待がありましたが,そんなことを考えてはいけません.バンク始めは軽いくせにそこからがいけません.どうも,左右方向およびねじれの剛性がSS900に比べて弱いように思えます.エンジンとフレームの隙間を見てもそれがうかがえます.それが結果的にステアリングヘッド周りのブルブルッとくる振動につながり,さらにリアサスが入ったときの腰砕け感につながっていると思われます.これはオーリンズのフロントを入れても改善されないでしょう.(ここまで読んでくれた人でオーリンズ装着済みオーナーの意見があれば欲しいところです.)
 おまけに,リアのスイングアームの幾何学的な位置関係も絶対おかしい.エキセンが上下逆に入っていてスイングアームの支持ピポッドとリアの車軸を結んだ線と水平面とのなす角がプラスになったりマイナスになったり頻繁に起こる.おまけにチェーンの張りが最大になるポイントを常に使ってしまう.チェーンの張りすぎに注意ですね.
3.何かに似てルナー
 という欠点も目立つ車輌ですが,これって?と思いました.そう,自分のMHR900改です.正確には900SS系により似ています.意外に曲がらない車体に息の長い加速.ぶるぶるゆれる車体.テルブランチがこれを意図的に作り上げたとも思えません.もっと,勉強してほしいなー.スーパーモノはフロックだったと思えてなりません.

 さて,行って来ました.MH900eオフ会ミーティング.A兄貴とこのページに登場するdb1レーサーオーナーUさんのMHのカスタムが群を抜いていました.それにしてもワイバンの装着率の高さにびっくり.よっぽどすごいんだろうなー?
2002年5月3日 1237番 小細工その1
 連休中にエビスサーキット走行を含め640kmまで距離が伸びました.その間,リヤのナンバーステ-の溶接部が折れるという話をMLで聞いていたので,小細工をしました.専用のナンバーステ-を作って,おまけに凝りに凝ったウインカーステ-を作って,db1につけていたウインカーをリアだけ移植しました.フロントをどうするかまだ決まりません.しかし,遮熱版に直接ウインカーステ-をつけた方がシートカウルを取り外すのも楽なので作り直します.せっかくかっこいいステ-だったのに短命に終わりそう.


フロントウインカーの
処理をどうするか

バッテンステ-は
無い方が...

ウインカーもすっきり
収まりました

視認性にも問題なし

ライセンス灯もスパークする?


マフラーの下に配線が無いとすっきり.


ヒューズボックスとスタータリレーも見えないとさらにすっきり

2002年5月30日 1237番 小細工その2
 気にいらないナンバー灯を何とかしようと思い,白色LEDを用いたキーホルダーを改造してナンバー灯にしました.これで,マフラー下の配線を全て無くしてようやくすっきりしました.さらに師匠がヒューズボックスとスタータリレーを取り回して横から見えないようにしてくれました.もうかなり外観がすっきり.
2002年6月8日 1237番 フロントフォークセッティング
 どうにもならないフロントフォーク!SAGはあるのに減衰が効き過ぎてサスの戻りが極端に悪い.そこで,師匠と相談の結果,プリロード(一応10mmからスタート)をかけて,ダンパーオイルを一番年度の低いものにしました.さて,結果です.いままで段差を乗り越えるたびに車体全体がゆすられて,フレーム剛性が足りないとコメントしたが,なんと,サスがしっかり凹凸を吸収するのでなんとも無いではありませんか!ちなみにプリロードをかけるために水道の塩ビ部品を使いました.100円+オイル代!雑誌に書いてあることは何ナノ?オーリンズとは言いませんが,これはサーキットで確かめようと那須に行って来ました.結果は,50秒438.大満足です.db1で50秒フラット.お水系で48秒9くらいなので,どれに乗っても遜色ありません.もうちょい,減衰を効かせる方向にすればOKでしょう.もう,ステダンは最弱です.
 あ,A兄貴にシートのアンコ抜きをしていただきました.これがまた最高です.ショーモデルも確かシートカウルと段差の無い,いわゆる”ツライチ”でした.乗りやすいです.今度はステップをもうちょい上で後に下げれば,足の短い自分でもさらにMHを振り回せると思います.
 あとは,マフラーとコンピュータをいじればお水系に迫るようになる.うれしい誤算です.それにしてもテルミは43万800円だと.話にならん.
パワーチェック結果. 
 せっかくOHしてならしも終了したので,パワーチェックしました.七尾市はモータースポーツショップWITH(ベベル900SS,db1オーナーでもあります.)で測定しました.結果をご覧下さい.
(注) テルミのデータとDP Normalは比較のためにHPのグラフから読み取ったデータに補正係数0.92を掛けたものです.ピークパワーをノーマルと同じになるようにしたのでそれなりの比較になるでしょう.ちゃんとOHの効果が出ていることが分かります.
 しかし,恐るべきはテルミのフルエキです.キットの中にはECUが入っているとは書いてないにもかかわらず,これだけ下からパワーが出ているとは,ちょっと理解できません.絶対,あのECU(謎)を使ってると思う.それにしても価格が価格だけにちょっと手が出ません.どうしましょ.

意外なECU交換結果
ダイヤル方式でECUの燃調と点火時期を調整できるタイプのものが市販されています.これをつけて本当にパワーが上がったという報告は無いようです.世の中には随分アバウトな商品が出てきますね.ある回転域が良くてもその他の回転域が犠牲になるとだんだん楽しく乗れなくなります.その点,ノーマルECUは良く出来ています.全体にトルク感は無いですが,ストレスなく回ります.まるで750のように(涙).
そこで,ss900のノーマルECU,DPのスリップオン用ECUを装着しました.結果は,号泣.もう,濃すぎて全くだめです.なーんでかと思って師匠と議論.出た結果は,エンジンがモンスターだから.もう一つは,フロントバンクのエキパイが怪しい.だって,歴代ssにこんな変則なエキパイみたことないでしょ?テルミを付けた人もパワーチェックして欲しいなー.
ノーマルタイプのフルエキの人はA兄貴のようにパワーコマンダーでまめに燃調だけ補正するといいですね.

ワンオフフルエキ製作中
先にも書きましたが,テルミを始めいろいろなところからフルエキが発売されました.しかーし,フロントバンクをオリジナルと同じくアップタイプとするものばかりです.そこで,へそ曲がりな私は,歴代ssやお水系のレイアウトを参考にして,コニカルヘッダーで等長かつ,テルミの楕円カーボン出しマフラーとしました.
この形,今となっては1098のレイアウトと全く同じです.4年遅いよDUCATIさん.

できました!944cc

2005年7月吉日,一応の完成形です!


ECUを15M →16Mに